突然ですが、「TOEICのスコアは800点です。」という方がいたら、あなたはどんな人をイメージしますか?
- 英字新聞を読みこなせる
- 字幕なしで映画を楽しむことができる
- 流暢に英語を話し、ビジネスでも活躍している
こんな感じでしょうか。
TOEICで800点と言えば英語上級者のイメージがありますが、実は会話はあいさつ程度しかできないという方も中にはいます。
そんなことあるの!?
とびっくりしますが、本当なんです。
なぜならTOEICは単語、文法などの限られたスキルだけを鍛えれば、スコアを伸ばすことが十分にできるからです。
頑張ってTOEIC対策をしてスコアを伸ばしても、実際に使えなかったら困りますよね。
今回は、TOEICの対策をしても話せない理由と、仕事で使える実践的な英語力を身に付ける方法をお伝えします。
- 「英語力」の正体
- TOEICの学習をしても話せるようにならない理由
- 仕事で必要な英語力とは
- TOEICスコアと仕事で使える英語力を同時に手に入れる方法
初心者や中級者の方向けに、TOEIC対策と同時に実践力も養うことができる効率的な学習法を紹介していますので、最後までじっくりとお読みください。
この記事の目次
TOEICの対策をしても話せない2つの理由
それぞれに解説してきますね。
TOEICは話せなくても高スコアが取れる
【読む】【聞く】【話す】【書く】
は英語力を表す4つの基本スキルで、4技能とも言われます。
さらに、この4つのスキルを支えているのが、【単語】と【文法】です。
一般的に言われる「TOEIC」の正式名称は「TOEICⓇ Listening & Reading Test」といいます。
このテストはその名の通り、4つのスキルのうち【聞く】と【読む】のレベルを測るテストです。
【話す】はテストに含まれていないので、英会話の練習をしなくてもTOEICで高得点を取ることが可能なんですね。
TOEICでは次の6つを集中的に学習することで、スコアを伸ばすことができます。
- 単語
- 文法
- リスニング力
- 速読
- 長文読解力
- テクニック
これらの学習はインプット学習と言って、机に向かって黙々と勉強するタイプのものです。
一方、話せるようになるにはアウトプット学習と言って、話したり、書いたりするトレーニングも必要になります。
インプット学習とアウトプット学習の両方を取り入れることが、スピーキング力向上のポイントです。
英語を話す機会がない
みなさんは普段から英語を話しますか?
学生の頃、英語でディスカッションなどした経験はたくさんありますか?
おそらく、ほとんどの方が”No.”と回答されると思います。
日本国内にいると英語を話す機会がとても少ないですよね。
とても単純ですが、これが、TOEIC学習者に限らず、日本人が全般的に英語が話せない大きな理由です。
世界を見ると、母国語と共に英語が公用語になっている国々が沢山あります。
そういう国では普段から英語と母国語の2つの言語を使って日常を過ごし、学校でも英語と母国語の授業があります。
英語を話さざるを得ない環境なんですね。
実際に、フィリピンやアフリカ、中米の方々は英語がとても上手です。
このように、TOEICで測っているスキルと、英語を話す必要のない環境が相まって、「TOEIC高スコアでも話せない」という状況が生まれてしまうのです。
TOEICで培ったスキルは仕事では使えないんですか?
TOEIC対策で得た力も仕事で役立つ場面がちゃんとありますよ!
仕事で必要な英語スキルについて詳しく説明していきますね。
書ける!話せる!仕事で必要な4つの英語スキル
前の章で英語力を表す4つの基本スキルについてお話しましたが、仕事では全て必要になります。
例えば、このような感じです。
海外とのメールのやり取り
届いたメールを読む⇒【読む】
返信する⇒【書く】
英語でのミーティングに参加する
資料を読む⇒【読む】
話を聞く⇒【聞く】
発言する⇒【話す】
仕事で英語を使えるようになるには、4つのスキルとそれを支える【単語・文法・音】をバランス良く身に付ける必要があります。
TOEIC向けに対策する中で身に付けたスキルは、このうち【読む】と【聞く】になるので、仕事に応用できる場面とできない場面がありますよね。
〇 TOEICのスキルが応用できる場面 | ✕ TOEICのスキルが応用できない場面 |
---|---|
資料を読む | 資料を作る |
メールを読む | メールを返信する |
海外のサイトから最新の情報を入手する | 海外に向けて情報を発信する |
電話で用件を聞く | 電話でやり取りする |
ミーティングに参加する | ミーティングで発言する |
上司や社長の話を聞く | 上司や社長の話について感想を述べる |
顧客の要望を聞く | 顧客の要望に合った提案をする |
これらはほんの一例ですが、TOEICで身に付けたスキルで情報を受け取ることはできても、発信することができないことは明らかですね。
TOEICのスコアを上げつつ、仕事でも使える英語力をつけることは無理なんですか?
そんなことはありません。
取り組み方次第で【話す】と【書く】スキルも同時に身に付けることができますよ!
次で説明しますね。
TOEICスコアと仕事で使える英語力を同時に手に入れる方法
答えはすごく単純です。
英語の4つの基本スキル【読む】【聞く】【話す】【書く】、そしてそれを支える【単語・文法・音】。
それらを全て同時に鍛える!
これです。
そこでおすすめしたいのが、英検×TOEIC。
英検は3級以上で英作文と面接が試験に含まれているので、【書く】と【話す】も同時に取り組むことができます。
しかも英検はメジャーな資格なので教材が豊富で取り組みやすく、合格すればモチベーションにつながります。
実際には、現在のご自身のTOEICスコアに応じて次のように進めるのがおすすめです。
- 600点未満 ⇒ 自分に合った級から英検を受験。英検2級まで合格したらTOEICに移行。
- 600点以上 ⇒ 英検2級からスタート。英検準1級まで合格したらTOEICに移行。
ちなみに現在のTOEICスコアと自分に合った英検級はCASECを受けることで簡単に調べることができます。
\40分でTOEICスコアと英検級が分かる/
[今すぐCASEC(キャセック)を受ける]
CASECについてはこちらで詳しく解説しています。
参考にしてみてください。
【CASEC vs TOEIC】違いと使い分けをプロが徹底解説英検を取り入れることで全てのスキルを万遍なく磨くことができるので、「使える」英語力を手に入れることができるんですね。
- 4つのスキル全てを伸ばせる
- 教材が豊富
- 自分に合ったレベルから学習をスタートできる
- 合格までの距離が分かりやすい
- 合格するとモチベーションが上がる
【書く】【話す】はほかのスキルに比べて習得が難しいのですが、この2つを伸ばすことで基礎力が更に上がります。
各スキルと難易度の関係は次の通りです。
例えば、単語・文法・音の知識が100だったとします。
そうすると【読む】で瞬時に理解できるのは80くらいになります。
ここに含まれなかった20は何かというと、「知っているだけで瞬時に使えないもの」です。
どんなに単語や文法を知っていても、実際に使えなければ意味がありません。
実際に使えるレベル = 瞬時に理解したり、発したりできるレベル
日本人の典型的な学習者は図のように、読む>聞く>書く>話すの順に使えるレベルが下がっていきます。
極論、【話す】レベルを上げると英語力全体は確実に上がっていきます。
【話す】ことができるものは、必ず読めるし、聞けるし、書けるからです。
とはいえ、【話す】ことに注力しすぎてしまうとTOEICのスコアを伸ばすのには恐ろしく時間がかかってしまうので、バランスが大事ですね。
では、次で具体的な学習法を解説していきますよ!
TOEICスコアを狙いつつ話せるようになる学習法
TOEICを受ける前に、英検でバランス良くスキルを伸ばすことを前提に、取り組み方についてお話ししていきます。
土台を作る単語、文法、音
4つの基本スキルを支えるためにとても大切なのがこの3つ。
単語、文法、音です。
単語と文法だけ学習する方がよくいますが、これはおすすめしません。
音を知らないと、聞いたり、話したりする時に使えないからです。
単語や文法を学ぶ時は、音声を聞き、マネをして声に出して練習しましょう。
単語を覚える時も、声に出して読み上げながら覚える。
文法は練習問題などを解いた後に、正しい文を声に出して読み上げる。
このような感じで、何に対しても声に出す練習をセットで行います。
声に出す=話すトレーニング
です。
このポイントを忘れないようにしましょう。
インプット学習で【聞く】【読む】を伸ばす
インプット学習というのは、一人でできる学習や練習のことです。
例えば、
- 単語を覚える
- 文法を勉強する
- 問題集を解く
などですね。
単語と文法については前の章で説明した通りです。
英検やTOEICではそれらに加えて、長文対策とリスニング対策もこのインプット学習で行っていきます。
アウトプット学習で【話す】と【書く】を伸ばす
アウトプット学習というのは、相手に伝えるために、実際に話したり書いたりする学習です。
例えば、
- 他愛ない会話をする
- ディスカッションする
- メールを書く
- 資料を作成する
などです。
これは日本国内で過ごしていても日常的に行わないので、自分で機会を作っていかなければいけません。
機会を作るには次のような方法があります。
- ネイティブの彼女/彼氏をゲットする
- 有料のサービスを利用する(英会話スクール、オンライン英会話 etc.)
- 英語が話せる友達/同僚に協力してもらう
- ゲームなどを通して外国人の友達をつくる
この中で圧倒的に効果が高いのは①です!!!
当たり前ですよね(笑)
ですが、現実的ではありません。
そのほかの効果は高い順に②→④となります。
②の「有料サービスを利用する」はそれなりにお金がかかりますが、メリットも大きいのでおすすめです。
- 定期的なアウトプットの機会が作れる
- 間違いを直してもらえる
- 英検の英作文を添削してもらえる
- 英検の面接練習ができる
- 分かりやすい
- 続けやすい
私も英会話スクールに10年通い、トータル300万円ほど支払いました。
ですが、その時間もお金も、全く無駄にはなっていません。
むしろ300万円以上の価値がある「使える英語力」を手に入れることができました。
有料のサービスはたくさんありますが、今回は次の2つをポイントにおすすめを紹介します。
- 手軽に始められる
- 英検(3級~)の英作文と面接の練習ができる。
おすすめは2つあります。
- オンライン英会話ベストティーチャー
- DMM英会話 × オンライン英語添削アイディ―
① オンライン英会話ベストティーチャー
こちらは英検の英作文と面接がまとめて対策できます。
- 【書く】と【話す】の両方を習得できる
- トレーニングを受けた専門の講師がいる
- 月額で料金が明確(英検コース:16,500円/月)
【書く】と【話す】に特化したサービスはあまり多くありません。
その中でもベストティーチャーは内容、講師どちらも質が高いのでオススメです!
\無料体験レッスンあり♪ 英検対策はこれで決まり!/
② DMM英会話 × オンライン英語添削アイディー
こちらは、DMMで【話す】練習をし、アイディーで【書く】練習をしていく合わせ技です。
この2つを組み合わせることで、安価で英検向けアウトプット学習が可能です。
- 料金が手頃(6,480円~/月)
- 教材が豊富
- 英検の面接対策コースがある
- 講師が多い
- 利用したい時に利用したい分だけ支払う(目安:50単語490円)
- 英検の英作文対策ができる
- 丁寧な解説がついてくる
- 微妙なニュアンスも拾って英語にしてくれる
DMM英会話は本当に教材が豊富なので、英検合格後も日常会話~ビジネスまで幅広く【話す】スキルを伸ばすことができます。
また、アイディーは必要な時だけ利用すれば良いので、費用が節約できるのが特徴です。
⇒オンライン英語添削[アイディー]で英作文の対策をする
まとめ
今回は、TOEIC対策をしても話せない理由と、仕事で使える実践的な英語力を身に付ける方法についてお話してきました。
- TOEICは【読む】と【聞く】だけを測るテストである
- 話せるようになるには、話すためのトレーニングが必要
- 日本国内では英語を話す機会が少ない
- 英検×TOEICで4つのスキルを万遍なく伸ばす
- 初心者は英検2級まで合格したらTOEICに挑戦する
- 中級者は英検準1級まで合格したらTOEICに挑戦する
- インプット学習とアウトプット学習の両方を取り入れる
- アウトプット学習には有料のサービスがおすすめ
「英検=学生向け」というイメージがありますが、「使う」ことを目指すのであれば英検は大人にも有効な試験だと思いますよ。
実際に英検準1級に合格するだけのスキルがあれば、仕事ではかなり使えます。
これらの事をヒントに今日から学習をスタートしましょう!
Just take the first step.(とにかく最初の一歩を踏み出すのです。)