Hi, there!
英会話スクール講師のKIKOです。
スクールの生徒さんにもTOEICを目指して日々頑張っている人がたくさんいます。
私がいつも初心者の生徒さんにオススメしているのが、リーディング対策はPart5から始めることです。
TOEICのリーディングパートで得点源となるのは、圧倒的に問題数が多いPart7です。
ですが、Part5は、Part6やPart7の縮図のようなもの。
ここでしっかりと単語と文法を押さえることで、Part6と7のスコアもUPします!
勉強方法は数多くありますが、「木を見て森を見ず」になってはいけません。
そこで今回は、出題パターンと攻略法を確認したうえで、実際にどんな勉強をすれば良いのかを解説していきます。
- TOEICの受験経験がない/少ない
- TOEIC 500点未満
- TOEICリーディングセクションが苦手
Part5攻略のテクニックに加え、そのテクニックを十分に活かせるだけの実力の養い方をガッチリつかんでいってくださいね!
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この記事の目次
TOEIC Part5|3つのポイント
まず、Part5の基礎知識として、次の3つのポイントを押さえておきましょう。
ひとつずつ解説していきますね。
Part5の出題形式
Part5は短文の空所補充で、A~Dの4択。
下のような問題です。
例題)
No. 101 Customer reviews indicate that many modern mobile devices are often unnecessarily ——- .
(A) complication
(B) complicates
(C) complicate
(D) complicated
この問題の答えはDですね。
リーディングセクションはPart5~Part7で、Part5は全部で30問あります。
Part5の最適な時間配分
結論から言ってしまうと、Part5にかけられる最大の時間は15分です。
1問ごと難易度が違うのであくまで目安ですが、1問30秒ペースになります。
TOEICのリーディングセクションは100問を75分で解かなければなりません。
1問に1分かけている余裕は無いんですね。
実際に時間内に全問解き終えること自体が初心者には難しいです。
そこで全体の時間配分の鍵になるのがPart5。
Part5を速く・正確に解くことで、最も時間のかかるPart7にどれだけ時間を残せるのかが決まってきます。
Part5は攻略法がハッキリとしているので、対策が取りやすいパートです。
最大15分。
最終的には10分~13分で解き終えることが理想です。
全文読む vs 空欄前後だけ読む
これは問題のパターンによって異なります。
例えば、品詞問題は空欄の前後だけ読みます。
品詞問題は文法の観点から機械的に解くことができ、文脈は空欄部分に影響しないからです。
一方で、語彙問題は全文を読みます。
文脈に合う意味を的確に選ぶためです。
各出題パターンごとの「全文読む or 空欄前後だけ読む」は次で解説していきますね。
TOEIC Part5の出題パターンと攻略法
主な出題パターンをざっと表にまとめました。
ひとつずつ解説していきます。
品詞の問題(解答時間:10秒)
品詞の問題とは、選択肢にベースとなる単語の形違いが並んでいる問題です。
例題)
I attached a ___ agenda for the meeting this afternoon.
(A) revise
(B) revised
(C) revising
(D) revision
問題の選択肢を見ると、どれも”revise”の形違いが並んでいますね。
空欄の前には”a”、後ろには”agenda”(名詞)があることから、空欄には形容詞が入る事が分かります。
(A)~(D)の品詞は次の通りです。
(A) revise 動詞
(B) revised 過去分詞
(C) revising 現在分詞
(D) revision 名詞
この中で形容詞の働きがあるのは、(B)と(C)です。
空欄後ろが”agenda”(もの)なので、答えは(B)になります。
このように、品詞の問題は空欄の前後を見て、空欄に入る品詞を見抜くことがポイントです。
このパターンを真っ先に攻略したいですね!
代名詞の問題(解答時間:10秒)
代名詞の問題とは、選択肢に代名詞の形違いが並んでいる問題です。
例題)
The leaders in charge of assembly lines were awarded for ___ contribution.
(A) they
(B) their
(C) them
(D) themselves
このパターンの問題も品詞問題と同じように解いていきます。
空欄の前には前置詞”for”があり、後ろには”contribution”と名詞があります。
この時点で【前置詞+名詞】という一つのかたまりが成立しているので、空欄に入れることができるのは後ろに名詞を置けるものだと判断できます。
つまり、答えは(B)ですね。
この代名詞の問題も空欄前後だけを見て答えられる場合が多いので、早い段階で攻略しておきましょう。
動詞の問題(解答時間:20秒)
動詞の問題とは、選択肢に動詞をベースにした形違いが並んでいる問題です。
例題)
All the training instructors ___ to participate in outside educational programs.
(A) encourages
(B) encouraging
(C) are encouraged
(D) are encouraging
動詞の形を問われているので、まず主語を確認します。
主語は”All the training instructors”ですね。
その次に空欄が来ています。
空欄の後ろには動詞が無いので、空欄に入るのは主語に対する動詞だと判断できますね。
主語は複数形なので、(A)は間違い。
(B)も動詞として使うことはできないので除外します。
通常”encourage”の後には人を指す語が続きますが、今回は無いので受け身と判断し、答えは(C)となります。
このように、品詞の問題よりは少し手間がかかるタイプです。
知識と問題への慣れが必要ですが、選択肢の意味を知らなくても推測できる場合もあるので、比較的答えやすい問題になります。
前置詞の問題(解答時間:30秒)
前置詞の問題の特徴は2つ。
- 選択肢に前置詞が並んでいる
- 空欄のすぐ後ろに名詞がある
例題)
The branch offices in Japan will be closed next Wednesday ___ a national holiday.
(A) to
(B) in
(C) of
(D) for
前置詞の問題は文の最初から読み、ざっと全体の意味を確認していきます。
The branch offices in Japan
(日本の支社は)
will be closed
(休業する)
next Wednesday
(来週の水曜日)
a national holiday
(祝日)
つまり、
日本の支社は祝日のため、来週水曜日は休業します。
と言いたいようですね。
「~のために」という意味を持つ前置詞は(D)の”for”になります。
前置詞の問題を解くには
- 全体の意味をサッと理解できる
- 前置詞の基本的な意味を知っている
の2つが必要になるので、難易度が比較的高めです。
接続詞の問題(解答時間:30秒)
接続詞の問題の特徴は2つ。
- 選択肢に接続詞が並んでいる
- 空欄のすぐ後ろに [主語 + 動詞] がある
例題)
No. 102 Jamal Nawzad has received top performance reviews ___ he joined the sales department two years ago.
(A) despite
(B) except
(C) since
(D) during
※出典:TOEIC公式ホームページ
接続詞の問題は文の最初から読み、ざっと全体の意味を確認します。
「接続詞」というのは2つの事柄をつなぎ合わせることばです。
空欄を挟んで、前半部分の意味と後半部分の関係を考えていきましょう。
例題の前半部分は現在完了形を使って
Jamal Nawzad has received top performance reviews
(Jamal Nawzadは最上位の人事考課を受けた)
とあり、後半部分は
he joined the sales department two years ago.
(彼は2年前に営業部に加わった)
と時を表しているので、現在完了・継続を使って
彼が2年前に営業部に加わって以来、ずっとトップの成績を収めている
と言いたいだろうと推測できます。
「~以来ずっと」という意味を持つのは(C)の”since”ですね。
このように、接続詞の問題を解くには
- 全体の意味をサッと理解できる力
- 2つの事柄の関係性を推測する力
の2つが必要になるので、難易度が比較的高めです。
語彙の問題(解答時間:30秒)
語彙の問題とは、選択肢に共通点の無い単語が並んでいて、単語の意味を問う問題です。
例題)
No. 105 All clothing sold in Develyn’s Boutique is made from natural materials and contains no ___ dyes.
(A) immediate
(B) synthetic
(C) reasonable
(D) assumed
※出典:TOEIC公式ホームページ
語彙の問題は文を最初から読み、ざっと全体の意味を確認します。
All clothing sold in Develyn’s Boutique
(Develyn’s Boutiqueで売られている全ての衣類は)
is made from natural materials
(天然素材で作られている)
and contains no __ dyes
(そして、○○染料を含んでいない)
選択肢の単語の意味を確認すると
(A) immediate 即座の
(B) synthetic 合成の、人工の
(C) reasonable 合理的な、安価な
(D) assumed 仮の、偽りの
となっています。
直前で「天然素材で作られている」と言っていることから(B)が正解となります。
語彙の問題は
- 文脈を理解する力
- 選択肢に挙げられている語彙の知識
の両方が必要になるので、Part5の中では最も難易度が高いと言えます。
選択肢の語彙を見た時点で一つも意味を知らない場合は、切り捨てるのも一つの作戦です。
サッとどれか1つにマークをして、次の問題へ進みましょう。
選択肢のうち1つでも意味が分かるものがあれば、チャレンジする価値があります。
この場合は消去法を使って少しでも正答率を上げる努力をするのがオススメです。
ここまでPart5の出題パターンと攻略法を解説してきました。
YouTubeのKIKOえいごチャンネルでは、色々なTOEIC問題の解説をしています。
もっとPart5を練習したい方は、ぜひこちらもご覧ください。
では、攻略法を実践するための英語力を養う勉強法を紹介していきます。
初心者の方、リーディングセクションが苦手な方は必見ですよ!
【初心者にオススメ】TOEIC Part5の勉強法
ここでは、TOEICで600点を取ることを目標に、Part5の勉強法を解説していきます。
Part5の対策に有効なのは、単語と文法の強化だということは、出題パターンと攻略法を見て気が付いたかと思います。
実際にその2つをどう強化していくかは、今の英語レベルによって分かれます。
なお、今の自分の英語レベルが分からない場合は、CASEC(キャセック)を受けてみてください。
40~50分程度でTOEICの目安スコアが分かります。
CASECについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
【CASEC vs TOEIC】違いと使い分けをプロが徹底解説では、本題に戻りますね。
単語と文法の強化にどう取り組んでいくかは次の通りです。
詳しく解説していきますね。
TOEIC 500点未満は英検で基礎力を養おう!
TOEICなのに、なぜ英検?
と思う方が多いと思います。
実はTOEICは中級~上級者向けの試験で、初心者は少し勉強したくらいではスコアの伸びを実感しづらいのです。
理由はこちらの記事で解説していますので、参考にしてみてください。
【悲報】初心者はTOEICスコアが伸びにくい!?3つの理由と対策法このレベルの方は基礎が不安定で、基礎的な単語や文法の知識に抜け漏れが多くあります。
数多あるTOEIC教材の中から、抜け漏れをピンポイントで補う事ができる教材を探すのは至難の業。
そこで、英検の登場です。
英検はレベル別になっているので、自分が出来るレベルと出来ないレベルがハッキリと分かります。
知識として少しあふやかも。
とか
やったけど忘れている。
と感じる級からスタートすると、ちょうど良く抜け漏れを補うことができます。
また、ずっとTOEICだけを対策してきた方に多い「スコアはそこそこあるけど話せない」という問題を、英検を活用していくことで回避できます。
なぜなら、英検は読む・聞く・書く・話すの4技能がテストに含まれているからです。
例えば、TOEIC 600点を目指す場合は次のように進めていきます。
今のレベルから英検準2級まで、実際に試験を受けて合格していきましょう。
試験に合格することは、モチベーションの維持に大きく役立ちます。
小さな成功を積んでいくイメージですね。
英検2級保持者のTOEIC平均スコアは550点と言われていますので、このレベルのリスニング力とリーディング力は身に付けておきたいですね。
しかし、英検2級の英作文と面接は結構レベルが高いので、英検2級の受験は必須ではありません。
最速でTOEIC600点を目指す場合は、2級過去問題の筆記&リスニングで7割正解できるレベルまで到達していればOKです。
そこまで到達したら、TOEICの教材を使って対策を始めましょう。
おすすめの教材はこちらの記事を参考にしてみてください。
タイトルは「TOEIC向け」ですが、英検向けの教材を多数紹介しています。
TOEIC初心者向けの参考書|プロが選んだ本当に役立つ16冊また、英検を何級から始めたら良いか分からない方は、こちらを参照してください。
久しぶりの英検|社会人は何級から受けるべき?-現役講師が答えますTOEIC 500点以上はTOEIC向け教材で突き進め!
既にTOEICで500点以上を持っている場合は、TOEIC専用の対策教材が有効です。
目標スコアに合わせて、書店やAmazonで気に入った教材を選べばOK!
ただし、注意点が2つあります。
現在500点の方が900点越えを狙うこと自体は問題ないのですが、教材は少しずつレベルアップしていくのがおすすめです。
例えば、「900点突破」を謳った単語帳に最初に手を着けると、500~800点くらいまでによく出る単語が十分に学習できない場合があります。
600点⇒730点⇒850点⇒900点
のように、ステップアップしていきいましょう。
解説がどれだけ具体的かは、問題集によって異なります。
解説が丁寧であるほど独学の助けになるので、ここは重要なポイントです!
問題のページより解説のページの方が多いもの、問題集と解説が別の冊子になっているものなどがおすすめ。
実際に手に取って解説に目を通せれば尚良しです。
600点向けのおすすめ教材はこちらの記事で解説していますので、良かったら参考にしてみてください。
TOEIC初心者向けの参考書|プロが選んだ本当に役立つ16冊こちらの教材はいずれも冊子タイプです。
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【目標600点】TOEIC Part5の本番のコツ
本番を迎える前に、ぜひ知っておいて欲しいテクニックが2つあります。
それは、
- 捨てる問題を見極める
- 消去法を積極的に使う
です。
TOEICのリーディングセクションは100問75分とかなり時間的に厳しいです。
時間内に全ての問題を読み、考え、回答できるようになるのは、850点以上。
目標スコアが600点くらいの方は、まず、解かない問題を先に決めておきましょう。
Part5でオススメの解かない問題は次の2つです。
- 前置詞・接続詞・語彙の問題で、選択肢の意味が一つも分からないもの
- 前置詞・接続詞・語彙の問題で、本文の意味が全く取れないもの
また、消去法を多用し、3択か2択まで選択肢を減らしてから回答しましょう。
確実に正答率が上がります。
ただし、消去法を行った後に10秒考えても分からなければ、考えることは止め、どれか1つにマークして次へ進みましょう。
この2つを徹底することで、「頑張れば解けそうな問題」にしっかりと時間を割くことができるようになります。
まとめ
今回は、TOEICリーディングセクションPart5の攻略法と勉強法を解説してきました。
- Part5にかけられる時間は最大15分(目安:30秒/1問)
- 出題パターンによってかける時間が異なる
- 空欄前後を見るだけで解ける問題から攻略する
- Part5の正答率を上げるには単語と文法の強化が必須
- TOEIC 500点未満の人は英検を使って基礎からやり直す
- TOEIC 500点以上の人はTOEIC専用教材を使って対策する
- 本番前に【捨てる問題】を決めておく
- 本番前に【消去法】をマスターしておく
攻略法で解説しているテクニックは単語と文法がベースになります。
テクニックだけに頼ると、絶対にスコアは頭打ちになります。
単語と文法の強化 ⇒ テクニックを身に付ける
の順に進めましょう!
Rome was not built in a day.
(ローマは一日にして成らず)
じっくり腰を据えていきましょう。
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