就職活動やビジネスシーンでTOEICスコアを提出する場面が増えています。
私の勤務する英会話教室でも、TOEICスコアアップを目的に通う大学生や社会人の方が多くいらっしゃいます。
TOEICのスコアは就職、転職、昇進の強力な武器になりますね!
ところで、TOEICテストには4つの種類があるって知っていましたか?
この記事ではTOEICテストの種類と、
自分のレベルや目的に合ったテストを選ぶポイントを解説していきます。
- TOEIC(トーイック)の種類
- 自分に合ったテストの選び方
- まず最初にやるべきこと
学習を始める前にTOEICのことをよく理解し、自分のニーズに合ったテストを選びましょう。
テストを選んでいく過程で対策すべきポイントが明確になります。
この記事を読み終えるころには、今すべきこと、そして、目標達成までの道筋が見えてくるはずです。
また、最初に今の自分の英語レベルを知っておくことで、これからの見通しがつけやすくなります。
英語レベルの測定にはCASEC(キャセック)がおすすめです。
この記事の目次
TOEIC(トーイック)の種類
突然ですが、みなさんは「英語力」の正体ってなんだか分かりますか?
実は「英語力」とは次の4つの力をまとめたものです。
これらは「4技能」と呼ばれていて、この4つをバランス良く伸ばしていくことで、本当の「英語力」を身に付けることができるんですね。
TOEICに限らず英語の資格試験を受けるときは、4技能のうちのどれを測っているのか確認してから取り組みましょう。
効率よく学習することができ、結果に結びつきやすくなりますよ!
TOEICでは測る技能によりテストが2種類に分けられています。
- Listening & Reading Test(聞く&読む)
- Speaking & Writing Test(話す&書く)
両方のテストを受けることで4技能全てを測ることができます。
更にTOEICには初心者向けと中級者以上向けの2レベルあるので、合計4種類のテストになるんですね。
テスト結果は合格・不合格ではなくスコアで算出されるため、正確な英語力の把握がしやすいと言えます。
ちなみに、一般的に「TOEIC」と言われるのは、TOEICⓇ Listening & Reading Testのことです。
就職活動や職場でTOEIC 〇〇〇点が必要となった場合は、こちらのテストを受験すれば間違いありません。
しかし企業によっては TOEICⓇ Speaking & Writing Test が必要な場合もありますし、初心者がいきなりTOEICⓇ Listening & Reading Testを受験しても、思うような結果を得ることは難しいでしょう。
では、どう選べば良いのでしょうか。
自分にぴったりのテストを選ぶ3つのポイント
テストの種類を選ぶ時には3つポイントがあります。
- 目的に合わせる
- 測りたいスキルに合わせる
- 英語レベルに合わせる
これらを基準に考えることで、自分のニーズに合ったテストに辿り着けるはずです。
順に説明していきますね。
テストを選ぶポイント①|目的に合わせる
こちらは言うまでもなく、就職活動や転職、会社からTOEICスコアの提出を求められている場合が大半を占めます。
他にも次のようなことを目的に受験される方もいらっしゃいます。
- 会社からお祝い金が出る
- 大学入試で有利
- 大学で単位がもらえる
- スポーツの国際試合などでボランティアに参加する
これらは、提出するべきテストの種類と基準スコアがそれぞれに決まっています。
自分の目的に合わせて事前によく確認しましょう。
他にも
- 仕事の幅が広がる
- 現在の英語力の確認
- 英語力アップの目標にする
- 学習のモチベーション維持のために受ける
など、自己啓発としてTOEICを利用する方も多いですね。
テストを選ぶポイント②|測りたいスキルに合わせる
TOEICをはじめとする英語の資格試験は、自分の英語レベルを証明するためにあります。
当たり前ですね。
ところが、「英語レベル」と一口に言っても、英語の4技能(スキル)のうち、どのスキルレベルを証明しているかは、資格試験によって異なっています。
例えば、
TOEICⓇ Listening & Reading Test
⇒ 英語を「聞く」と「読む」の2つのスキルレベルが証明できる。
TOEICⓇ Speaking & Writing Test
⇒ 英語を「話す」と「書く」の2つのスキルレベルが証明できる。
また、英検の場合、3級以上は全てのスキルレベルを証明することができます。
- ポイント①で確認した目的では、どのスキルが求められていますか?
- 自己啓発を目的に受験する場合、どのスキルレベルを磨きたいですか?
【目的×測るスキル】が見えてくると、受験すべきテストの種類が分かるだけでなく、より良いスコアを取るための対策もしやすくなります。
測るスキルに合わせた学習をすることで、結果に結びつきやすくなることは、言うまでもありませんね!
テストを選ぶポイント③|英語レベルに合わせる
3つめは自分の今の英語レベルに合ったテストを選ぶことです。
実はこれがTOEICで目標を達成するために一番大切なポイントになります。
なぜなら、TOEICⓇ Listening & Reading Test は、初心者には向いていないからです。
私の勤務する英会話教室にも、TOEICを目指す初心者の方が沢山います。
ですが、1、2年経ってもほとんどスコアが変わらず、目標達成までに3~4年かかる事も珍しくありません。
時間がかかり過ぎて、達成する前に心が折れてしまう方もいます。
では、初心者と中級者はどこで分けるのでしょうか。
TOEICにおいては次のように考えることができます。
- 中級者:TOEIC 500点以上 または 英検2級以上
- 初心者:TOEIC 500点未満 または 英検2級未満
TOEICはリスニング、リーディング合わせて990点満点ですので、およそ半分に当たる500点が中級者と初心者との境目と考えられます。
また、TOEICの公式データより、英検2級保持者のTOEICスコアは550点程度と算出されています。
もちろん最初からTOEICを受験してはいけない、ということではありませんが、しっかりと中級くらいの実力をつけてからTOEICにチャレンジする方が、効率が良くおすすめです。
じゃあ、私は初心者だから、TOEIC BridgeⓇ Testsから始めてみよう!
と思った方!
残念ですが、おすすめしません…。
TOEIC BridgeⓇ Tests は確かにTOEICへの橋渡しとして、初心者が中級程度の力をつけるのには有効です。
しかし、次のようなデメリットがあります。
- 開催頻度が年4回と少ない
- 受験できる場所が全国13都市に限定されている
- 知名度が低く、参考書の種類が乏しい
では、初心者はどこから始めれば…???
初心者の方には圧倒的に英検をおすすめします。
初心者の方には圧倒的に英検をおすすめします。理由は次の3つです。
- 試験会場が多い
- 対策本の種類が豊富
- 細かく級が分かれているので達成感を得やすい
スタート時の英語レベルにもよりますが、大きな目標を達成するには、ある程度時間がかかりますよね。
ですので、途中に小さなゴールをいくつか設定して、階段状に力をつけていく方がモチベーションを維持しやすく、結果的に最終目標に早く到達できるはずです。
現在すでに中級レベルにいる方はTOEICのスコアアップを目標に学習を始めましょう。
自分の英語レベルが分からない方は、次の方法で確認しましょう。
今の英語レベルはどのくらい?|自宅で簡単に確認する方法
TOEICを受験する前に、自分の英語レベルを把握することがとても大切です。
スタート地点とゴール地点をしっかりと決めることで、目標達成までの道筋がはっきりとしてきます。
私が英語レベルの判定でおすすめしているのが、CASEC(キャセック)というテストです。
CASECについてはこちらで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
【CASEC vs TOEIC】違いと使い分けをプロが徹底解説知名度はあまり高くないのですが、経験上、TOEIC目安スコアと英検の目安級はかなり精度が高いです!
⇒CASEC(キャセック)で英語レベルを測定する
CASECで自分の実力が分かったら、最終目標と、途中の小さなゴールをいくつか決めます。
初心者の方は、英検の目安級を最初の小さなゴールとします。
中級者の方はTOEICの目安スコア+50点を最初の小さなゴールとして学習を始めることをおすすめします。
最初のゴールを短期間で確実に達成することで良いスタートダッシュが切れ、自信と次のゴールへのモチベーションが高まります。
まとめ
今回はTOEICの種類と選ぶ時のポイントを解説してきました。
- 「TOEIC」は通常TOEICⓇ Listening & Reading Testを指している。
- テストを選ぶ時は、目的・測るスキル・自分のレベルを基準に決める。
- 初心者はいきなりTOEICを受験せず、英検から始める。
- まず自分のレベルを知り、そこから最終目標までの道筋をつける。
- 自分のレベルを知るためにCASEC(キャセック)を受ける。
最終目標がTOEIC 〇〇点という方は多いと思います。
途中に小さなゴールをいくつか設定し、コツコツ積み重ねるのが確実かつ最短で目標を達成するコツです。
コツだけに(笑)
Practice makes perfect !!
(継続は力なり)
⇒CASEC(キャセック)で自分のレベルを知る